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円筒状の炉を回転させ処理物(ワーク)を投入し熱源を供給し、高温の場合は(1000℃以上)
は焼成、低温の場合(800℃以下)は乾燥などに使用します。処理物(ワーク)はセメント、
汚泥、砂、食品(残さ)、薬品など紛体物に適しています。
円筒状の炉を「レトルト」とも呼びます。 |

一般的なロータリーキルン外観
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基本構造は同じですが焼成目的のキルンは炉内に耐火物を張るなどより高温に耐えうる
構造になっています。
川地鉄工では便宜上、焼成を目的としたキルンを「ロータリーキルン」、乾燥を目的と
したキルンを「ロータリードライヤ」と呼称しております。
一般的には焼成も乾燥も同じ「ロータリーキルン」と呼称する事が多いようです。 |
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乾燥キルン 耐火物無し |
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焼成キルン耐火物有り |
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川地鉄工では主に乾燥を目的とした「ロータリードライヤ」を製造・販売
して
おります。 この後の説明では一般的なロータリーキルンの呼称を使用させ
て頂きます。
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3.1 向(交)流式
ワーク投入側と熱風投入側が逆側にあり、ワークが熱源に向かって流れて
いきます。
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メリット : 熱効率が高い。構造が簡単でイニシャル「コストが安い。
メンテナンス性も高い。
デメリット: 乾燥物の出口温度が高い。有機物に不向き。投入付近が付着が
起きやすい。
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3.2 並流式 |
ワーク投入側と熱風投入側が同じ側にあり、ワークと熱源に並列に流れて
いきます。
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メリット : 付着の軽減。有機物などが炭化しづらい。付着の軽減。
デメリット: 交流式に対して構造が複雑。イニシャルコストが高い。
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3.3 間接加熱式 |
間接加熱炉やジャケット構造により熱源をレトルトの外側から間接的に
加熱する。もしくはレトルトの中に管を通し、そこに水蒸気等の熱源を
通して間接的に加熱する。
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メリット :低温乾燥。付着の軽減。粉塵量の低下。
デメリット:イニシャルコストが高い。熱効率の低下。
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4.1 連続式とバッチ式 |
・連続式
常にワークを投入し続け、排出し続け
ます。ほぼ自働化が出来ます。
キルン、投入コンベア、排出コンベアを
稼働し続けます。
ワークを貯めて置き、投入分を供給し
続けるホッパーなども必要です。
大量の処理量が見込める半面、設備が
多岐に渡り大規模化します。
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連続式キルン |
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・バッチ式
処理分のワークを投入し、処理が終了後、
排出します。処理量は限定的です。
しかし設備は小型化することが出来ます。
処理時間を容易に調整できます。
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バッチ式キルン |
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4.2 熱源
・ガス(LPG、都市ガス)
LPGもしくは都市ガス(LNG)。燃料としてコスト高だが不燃焼のガスも気体の
為、ワークに付着しません。比例制御の温度帯(絞り幅)も広く温度コント
ロールもし易いです。
・油(重油、灯油)
A重油、灯油が一般的です。燃料代が安いです。
バーナー自体も安いですが不燃焼の油がワークに付着する場合があります。
油の付着を嫌う場合は熱風炉などで燃料を焼ききるなどで対策が必要です。
・電気
ニクロム線等で発熱。炎が出ない為、安全制も高く温度制御もしやすいです。
但し熱源としてのコスパは高いです。高付加価値ワークのに向いています。
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4.3 炉内構造 |
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・リフター
炉に斜角をつけリフターでワークをかき上げ
落しながら排出口へ送り込みます。
滞留時間のコントロールが螺旋羽根に
比べると難しいです。
構造は簡単でメンテナンスもし易く、製造
コストも低く抑えられます。
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リフター構造 |
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・螺旋羽根
炉内に螺旋所の送り羽根を設置し、回転に
より排出口まで送り込みます。
送り量、滞留時間などが製作に出せます。
攪拌能力は低く、製造コストもかかります。
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螺旋羽根構造 |
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5.1 集塵機
乾燥目的のキルンの場合は大量の粉塵が発生する為、集塵機が必須と
なります。集塵機としては乾式のバグフィルター、サイクロン、湿式の
スクラバーなどがあります。乾燥設備においてほぼ必須設備です。
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サイクロン式集塵機 |
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バグフィルター |
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5.2 熱風発生炉
直火がNGなワーク、低温乾燥が必要なワーク、
高温の熱風が必要な焼成などに熱風発生炉が
必要になります。
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熱風発生炉 |
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5.3 投入フィーダー
通常はキルンへの投入は投入シュートを
使用します。
しかしシュートでの投入が困難な付着性の
高いワークはスクリュー投入機(フィーダー)
が使われます。スクリューは螺旋が1つの
シングルスクリューと螺旋が二つのWスク
リューがあります。
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左:Wスクリュー
右:シングルスクリュー
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5.4 定量供給ホッパー
連続式のロータリーキルンを使用する場合
は、一定量のワークを貯め、定量的に切り
出す定量供給ホッパーが必要です。
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定量供給ホッパー |
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5.5 投入コンベア・排出コンベア
連続式のロータリーキルンを使用する場合
は、前工程からキルン投入するまでのワーク
の搬送にコンベアが必要になる場合があり
ます。また処理後の次工程への搬送に
コンベアが必要になる場合があります。
コンベアにはベルトコンベアやスクリュー
コンベアがあります。 |
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ベルトコンベア |
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